かも。の住処

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濃すぎて記憶飛んだ:「劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト」を見てきたよって話と感想【ネタバレ有り】

こんにちは。

日劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライトを見てきました。

いや...なんだこれ...なんか中身濃すぎて感想噛み砕く前に記憶が上書きされてあーもうめちゃくちゃだよって感じが凄い。

 

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本画像は「劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト」公式サイトよりスクリーンショット、引用しております。著作権は全て「©Project Revue Starlight」にあります。

 

上映自体は6/4からスタートしていて、ちょうど付近でエヴァやらシドニアやら見たい映画が被っていたので公開日には観に行きませんでした。元々アニメは見て、曲もいくつかアルバム買ってはいましたが、ライブとかは行きたいなーと思いつつ行ってない、スタリラ(ソシャゲ)もリリースから数ヶ月で辞めたような熱心なファンではなかったので、まあタイミングあったところでいいかなあって。

しかし先んじて観ていたフォロワーさんとかはもう絶賛の嵐で、じゃあ観にいかなきゃなあと思いつつ劇場調べるとえらい少数上映だし、しかもどんどん減って行ってるので無理矢理行くしかないと映画チケット代以上の交通費をかけて今日見に来た次第です。

 

結論から言えばいやマジで観て良かった......って内容でしたね。それと同時に元々ぶっ飛んだ演出が多かったアニメなのにそれを上回るぶっ飛びと内容の濃さで内容が次から次に上書きされてこの感想書くのも大変苦労しております。

他の方の感想見ながら記憶を呼び覚まし、補完しています。

なので今回もざっくり短めに小並感です。

疑問点とかも書いてる。ガチオタクがいたらコメントで語って欲しい。

総集編映画のロンドロンドロンドは観ていないのでそちらで新規で触れられていたりしていた部分があったりしたら分かりませんごめんなさい。

 

あ、当然ネタバレ注意です(けどまあもう公式がネタバレ解禁してますね)

 

 

 


全体的な感想

TVアニメの後日談、というか完結編。

卒業を控えた九九組の進路について、どうするか、そして心に抱えていて囚われていたものに決着をつけていくというもの。

それと、その間に挟まれ進行する華恋とひかりの過去。というか華恋がひかりと出会い、舞台少女になるまでの過去。過去がカットカットで挟まれて、物語の進行とともに現代に近づいて行って今に追いついたところでクライマックスという構成とても好きなので今回のこの構成はかなり僕好みでしたね。

特に、TVアニメでは華恋の舞台少女への拘りというのが個人的にイマイチ印象に残らなかったのでしっかりと掘ってくれてよかったなと。

ひかりと舞台で再開するまで……という子供の約束を、厳格な私ルールで中学まで縛って舞台を目指していた華恋。そのある意味病的とも言えそうなその拘りと執着は凄いと思いつつ、見ながらじゃあ出会ってスタァライトしてしまった今その先に華恋が舞台に立つ理由とは?と思いました。それが最初の空白の進路希望とラストの舞台の上での問答に繋がるんですよね。う~ん良い。ここすごく好きでした。

 

もうひとつ今回凄く印象に残った「トマト」

あのトマトは一体何のメタファーだったのか。もう前世で何かしたんじゃないかといわれるくらい転がされ、潰され、弾けさせられ……。多分何かひとつのメタファーというわけではなく、複数の意味合いが混ざり合ったものなんだろうなと思いました。有識者、教えてください。

 

皆殺しのレヴュー

新国立第一歌劇団の見学に向かう電車の中にいた九九組。

しかしなかなか到着しない。そしてキリンからの連絡。急に出てくるレヴュー服。そうはならんやろという電車の変形から始まったななvs九九組の皆殺しのレヴュー。

始まったな、と思いましたね。しかしまあTVアニメでこんなに流血してたっけっていうくらい血がポンポン降り注ぐ。舞台装置でしたけど。

これは決着をつけるための発破のレヴューだった、ってことでいいのかな解釈としては。

「なんだか、強いお酒を飲んだみたい」

なながこれを何度も繰り返し言うのはやはり舞台を演じている、演じさせられていたのかな?

 

ワイルドスクリーンバロック

ワイルドスクリーンバロックという言葉の意味は分からなかったが、スタァライトのその先。観客が望んだことで紡がれるレヴュー。

しかしツダケンが迫真の演技で言うと「ワイルドスクリーンバロック(罠カード)」

①:怨みのレヴュー

賭場だのデコトラだの……。

ふたかおによるレヴュー。「勝手に新国立第一歌劇団への進路決めやがって。ずっとそばにいるっていったやんか嘘つき」と双葉におかんむりな香子とそうじゃないという双葉のレヴュー。えぇ、ただの夫婦の壮大な痴話喧嘩。わがままをたまには言わせてくれと、香子の隣に立つに相応しくなるための進路だと説き伏せる双葉。イケメン……。

 

②:競演のレヴュー

わかり手キリンからレヴューが始まったと伝えられたひかりが向かった先でのまひるとのレヴュー。最初はオリンピックを模した朗らかさのあるレヴューだったのだが……。

流れが変わって、「ずっとあなたが嫌いだった」と。「自分が人生を変えてた華恋から逃げてしまっている自分」をまひるに責め立てられ、なぜ舞台の上で演技をしないのかと追いかけられ、責め立てられ、ついに懺悔の涙を流すひかり。いや、まひる怖すぎるでしょ。マジでホラー。ベジタブルキリンの次くらいホラー。

でもそれは舞台の上で、ひかりが華恋との舞台に改めて立つための下準備のようなレヴューだったのかな、逃げたひかりの決算のレヴューだったのかなと思います。

 

ひかりを見送った後、まひるがまだまだ歌も演技も下手だけど……って言ってたけどじゃあレヴュー中のあのホラーは……あっ(察し)

 

③:狩りのレヴュー

じゅんななのレヴュー。

純那は進路は大学進学。常に今は追いつけない。努力してそのうち、と一線引いたような純那に対して切腹しろと問い詰めるようなところから始まる。

ななのがおーがあざとくてかわいかった(こなみ)

レヴューが進み、過去の偉人の言葉に頼っていた純那が切り捨て、自分の言葉で!と覚醒し名乗りを上げるところはめちゃくちゃ好きだった。「殺してみせろよ大場なな!」は凄く殺気と決意が籠ってて、佐藤日向さんすげーってなった。

そして、決着がついたレヴューの果てに、二人が別々の道を行くところが「あぁ、卒業なんだな」と改めての背景を感じました。その時、寂しさなのか、不安なのか、安堵なのか泣いてしまったななに対する純那の「泣いちゃった」が慈愛と希望に満ちていて、レヴュー途中で純那が折れて泣いたときのななの「泣いちゃった(呆れ)」と対比になっていて、あぁ、いいなあ、てぇてぇだなあって思いました。

私はじゅんななが一番好きです。

 

④:魂のレヴュー

真矢クロのレヴュー。曲がバチバチにカッコよかった。

この二人は最後まで「ライバル」であることに拘り、「ライバル」という関係をより固め、認め合うという意味でのレヴューだったと受け取りました。

どんな主役の姿も演じることができる神の器を称する真矢。お前はそんな空っぽではない人間だとライバルにくらいつくクロディーヌ。この二人の関係性はほんと好きですね。あにまるうぉーってなんだったんだろ。

真矢の神の器の象徴の鳥を打ち砕き、ライバルとして真矢の前に君臨し名乗るクロディーヌ。声を荒げて私がスタァだ!と叫ぶ真矢。そして決着がついてもこれからもライバルとして高めあうことを再認識する二人。てぇてぇ。

 

終演:最後のセリフ

過去回想も現代に追いつき、東京タワーの上でひかりと対峙する華恋。

舞台装置が手紙なのが良かったですね。

ここでひかりが華恋に舞台について問いかける。こんなにお客さんって近かったの?こんなに怖いものだったの?とこちらに語り掛けてくるような演出。かなりメタ要素を持たせたようなこの演出はゾクゾクしたのとともに、やはり華恋にとってひかり以外は見えていなかったのだなということに気づかされる。そして重圧なのか?舞台少女としての存在意義を見失った?からなのか倒れ、死ぬ華恋。マジでえっってなりましたねw

しかしそこから過去のひかりを追ってきた華恋の姿とともに、「アタシ再生産」を積んだ列車が東京タワーに突っ込んできて、愛城華恋、再生産。正直シュールすぎてここに関しては僕の語彙力だと説明しきれないので是非劇場で見てほしい。正直シュールだしわけわからんけど感動する。

そしてひかりと華恋は改めて対峙。ここの二人の名乗りの時にライトが周期的な動きしてるところ、特に関係ないけど見てた時に「これゲームで何かボタン押さないと先に進まない演出だ」って思った。

決着の果て、東京タワーの上部が噴射し、ポジションゼロを指す。何言ってるかわからない文章だがほんとにみたまんまそうだからそうとしか言えない。

ここでずっと映画の中で問答してた「電車は必ず次の駅へ。では舞台は?私たちは…」に「舞台少女は次の舞台へ」というアンサーが出るのも気持ちよかった。

最後に次はどこへ、と問う華恋にひかりはトマトを渡して、新しい理由を探せばよいと立ち去り、物語は幕を閉じた。

ここでの死んだ華恋と再生産された華恋は、「今までひかりとの舞台に固執して、それが舞台に立つ理由だった」華恋が死んで、「新しいアタシとして未来へ進む」華恋を再生産した、とそう理解していいのかな?

トマトの意味はやっぱりわからない。有識者、頼む。

 

 

その他

その他印象に残ったことですが、まずはB組にもスポットがあたったことですね。当然ですが、舞台少女は「演じている」のであって、それは誰かが用意したというわけで、それを書いている人がいるわけです。なのできっと裏方には裏方の悩みや苦しみがあって、そこが描かれていた決起集会、良かったなって。

あと決起集会の時のBGM、舞台少女心得でしたよね?あの曲大好きなのでうれしかったです。

 

わかり手キリンは観客が求めるレヴュー、それに火をつけるための燃料、エネルギーと言って燃えていましたがあれは九九組にのみいたのでしょうか。それともQBみたいに世界のあちこちに別個体として存在するのでしょうか。

 

めばち神先生によるエピローグ風エンドロール。すごくよかった。

「電車は必ず次の駅へ。では舞台は?私たちは…」→「舞台少女は次の舞台へ」→エンドロール「私たちはもう舞台の上」

この繋がりほんとだいすこ

 

まとめ

ぶっちゃけ割とスタァライトに関してはライブは結局見てなかったり、ロロロも見てなかったし、ソシャゲもすぐやめちゃったから僕の中ではかなりコンテンツとして間が空いてて、すこし冷めた形になってたので見るかどうかも迷ってた作品ではあったのですが、いやはや見てよかった、大大大満足といった感じでしたね。

多分同じような境遇というか、TVアニメ以降はスタァライトにあんまり触れてないって人も多いと思いますが、そういう人でも是非見てほしいなという気持ちでいっぱいです。はやく音源でないかな。

あまりにも情報量が多い映画だったからもう一回頭整理して見に行きたいなと思うのですがあまりにも上映館と上映スケジュール限られてて厳しそうなのが現状。うーんもっとやってほしい。

 

にしてもエヴァといい、シドニアといい、スタァライトといい上質な映画が続いててうれしい限り。

 

ではでは